私自身、社会保険労務士として仕事を始めた時、子供は1歳と3歳でした。
手のかかる子供がいる時に働くというのは、大変です。
自分よりも優先すべき存在のために、時間と労力がいります。
時間がないからこそ工夫をする、新しい発見をする、新しい視点が生まれる。
育児をしながら仕事をするということは、大変ですが凝縮されたよい時間です。
そんな経験が、社会保険労務士として働くうえでの原点となっています。
また、労働基準監督署の労働相談員として5000件以上の労働相談をしてきた経験も、現在の自分に大きく影響しています。法律知識の不足とボタンの掛け違いのようなトラブルの多さ。このような状況では会社の業績がアップする土壌が出来ていません。
制約なくフルで働ける労働力が少なくなり、育児や介護を抱えた人、女性や高年齢者の雇用がますます必要となります。会社としては、正社員に比べ、「制約のある従業員」を雇用することは労務管理が大変になる部分があります。それでも、積極的に働きやすい職場環境を整えることにより、従業員の応募が増え優秀な人材が集まり定着します。
働きやすい職場環境のもとでは、従業員の仕事や会社への満足度が高いため労働生産性が高まります。結果として「会社の業績アップ」を図ることが出来ます。
今後は、企業の「人材活用戦略」としての「働き方改革」を行い、「社会から選ばれる会社作り」という視点をもって会社運営、労務管理をしていくことが、業績アップを図るうえでますます重要になります。
従業員の働きやすい職場環境を整備し、従業員の区分ごとに適切なキャリア支援を行うことにより、従業員のスキルアップ・モチベーションアップを図ることで労働生産性を高め、企業の業績アップを実現するための「人材活用戦略」です。